株式会社においては、株主が会社のオーナーであり、保険契約者は債権者という位置づけになりますが、相互会社はについて、保険事業特有の会社形態であり、社員相互の保険を目的としています。
そこには株主は存在せず、保険契約者がオーナー(社員)になります。
株式会社の最高意思決定機関は株主総会ですが、相互会社においては社員総会若しくは社員総代会になります。
このように法形式から見ると、株式会社と相互会社は根本的に異なった存在ですが、事業運営の実態においては両者の差異はほとんど見られません。
これらの会社のほか、日本では法人格は持たないで、支店もしくは代理店形式でわが国において損害保険営業を営んでいる会社が三〇社あります。
損害保険会社が一般の保険契約者と保険契約を結ぶことを元受保険といいますが、元受正味保険料とは元受保険から収入した保険料のことで、解約返戻金などは差し引いてあります。
このように、わが国の保険市場では、支店もしくは代理店形式の会社の比重はさほど大きくありませんので、以下、日本法人としての損害保険会社についてみていきます。
元受正味保険料に後述する再保険取引の保険料を加減したのが、正味収入保険料です。
この正味収入保険料は、損害保険会社のいわば売上局に相当するものです。
一九九七年度におけるわが国の損害保険会社の正味収入保険料は七兆二I五四億円でした。
これを保険種目別に見ます。
最もウエートの高いのが自動車保険で五一%を占めています。
自賠責保険を含めると、六割近くが自動車関連の保険で占められていることになります。
次いで火災保険一六%で、海上保険のウエートは四%にすぎません。
これを、一九七〇年から一〇年おきに見てみましょう(図3-2参照)。
火災保険、海上保険といった従来型の保険のウエートが低下する一方で、自動車保険や、傷害保険、新種保険が伸張しているのがわかるでしょう。
わが国の損害保険市場を世界各国と比較してみましょう(表3-3参照)。
全世界の損害保険の元受保険料は九〇九一億ドルあります。
世界一の損害保険大国はアメリカで、全世界の損害保険料の四〇・三%を占めています。
日本は第二位でシェアはコー・四%です。
しかし、正味収入保険料の国内総生産(GDP)に占める割合で見るとアメリカが四・八%と最も高く、日本は二・五%で二八位にすぎません。
国民一人当たり保険料でも、日本は第七位にとどまっています。
(ちなみに第一位はスイスの一五五七ドルです)このように、日本は市場規模では6世界第二位の損害保険大国ですが対GDP割合国民一人当たり保険料で見ると、まだ成長10の余地を残しているといえましょう。
損害保険商品の家計における普及状況を見てみましょう。
日本損害保険協会が一九九五年五~六月に実施した「損害保険に関する全国調査」(サンプル調査)によると、火災保険の世帯加入率は五七・〇%となっています。
加入世帯のうち建物と家財の両方に加入しているのは四八・一%にとどまっています。
一九九八年三月末における地震保険の普及率(地震保険保有契約件数を住民基本台帳に基づく世帯数で除したもの)は一四・二%となっています。
一九九五年の阪神淡路大震災以前は、地震保険の普及率は七%台でしたが、その後急速に増加しています。
前記「損害保険に関する全国調査」によると、傷害保険の世帯加入率は七五・一%になっています。
険の普及率は、対人賠償責任保険は六九・九%、対物賠償責任保険は六九・二%、搭乗者傷害保険は六八・一%であるのに対し、車両保険は三一・六%に止まっています。
外国損害保険会社の日本への進出形態には、次の五通りがあります。
日本に法人格を有する損害保険会社を設立する方法です。
損害保険会社は、六社設立されています。
外国の損害保険会社が日本国内で支店・代理店形式で日本に進出してくるケースです。
後述する通り、日本で損害保険事業を営むためには主務官庁による事業免許が必要です。
この場合は保険業法に定める「外国保険会社等」として外国損害保険業の免許を受けることになります。
イギリスのロイズがこの形態で日本に進出してきています。
保険業法の特定損害保険事業の免許を受け、総代理店を定めて日本で損害保険事業を営むものです。
外国の保険ブローカーが、国内で代理店、保険仲立人として登録し営業しているものです。
外国の損害保険会社が、専ら市場調査・情報収集のために駐在員事務所を置くものです。
このうち、日本で損害保険営業を営み保険料収入を得るのは①~③の場合です。
②に該当する会社は合計二九社ですが、国別の内訳を見ると、アメリカ七社、イギリス六社、フランス三社等となっています。
の通りです。
日本会社と比較して、傷害保険のウエートが高くなっているのが特徴です。
なお、これらの外国損害保険会社に外資系国内会社を加えた日本国内での元受正味保険料のシェアは三・六%になっています。
一方わが国の損害保険会社も、日本の企業の海外進出と共に、様々な形で海外進出を行っています。
わが国の損害保険会社の海外進出の目的は、海外進出した日本企業への損害保険サービスの提供のほか、再保険取引の拡大、情報収集等であり、外国の損害保険会社が日本に進出してきているように海外の企業・家計マーケットに本格的に参入しているケースは、まだ少ないのが実状です。
進出形態としては、現地支店の設置、現地法人設立、現地の損害保険会社への代理店委託、現地法人が他国に支店・代理店を設置するもの、海外駐在員事務所の設置など、様々な方法があります。
一九九八年四月現在、海外に支店代理店をもって元受営業を行っているわが国の損害保険会社はコエ社、現地法人を有している損害保険会社は一五社あります。
損害保険事業は、危険負担という目に見えないサービスを商品として販売し、多数の保険契約者から保険料を集め、安全・有利に管理・運用し、保険事故の際には迅速に保険金を支払うという事業です。
損害保険は国民生活の隅々まで行き渡っており、保険事業の運営が適切に行われないと、保険契約者・被保険者に対しては勿論、社会・経済全般に極めて大きな影響をもたらすことが予想されます。
このように損害保険事業は、社会性・公共性の高い事業であり、かつ健全性・安定性が強く求められています。
こうしたことから、損害保険事業には特別法が制定され行政当局による規制・監督が行われていますが、特別法のうち主なものは次の二つです。
・保険業法・損害保険料率算出団体に関する法律これ以外にも、地震保険、自賠責保険等の個別の保険を対象にした単独法規が設けられています。
保険業法は、損害保険事業・生命保険事業を対象にした、民間保険会社に関する法律です。
元々保険業法は、一九〇〇年に施行されたものですが、一九三九年に大幅改正されて以来、その後二〇回以上の小改正はあったものの、当時の骨格を残したままの法律でしたが、その間、保険事業を取り巻く環境が著しく変化したことから、ほぼ半世紀ぶりに全面改正されています。
今回の全面改正された保険業法は、一九九五年六月に公布され、一九九六年四月に施行されています。
保険業法は、第一条に次のような目的を掲げています。
「この法律は、保険業の公共性にかんがみ、保険業を行う者の業務の健全かつ適切な運営及び保険募集の公正を確保することにより、保険契約者等の保護を図り、もって国民生活の安定及び国民経済の健全な発展に資することを目的とする」損害保険料率算出団体に関する法律(以下「料団法」)は、一九四八年七月に公布・施行されたもので、現在この法律に基づいて、損害保険料率算定会と自動車保険料率算定会という二つの料率算出団体が設立されています。
保険ショップをめざして、進化する保険ショップにむけた広報活動を積極的に行ってまいります。
そう考えると保険ショップの研究成果は認識のための方法というより保険ショップ批判のための方法といった印象を受けます。
我が国の保険ショップの実現に向けて、関者および他団体等と連携し国内外での保険ショップの創造、積極的な政策提言を行っています。